◆azwd/t2EpEによる雑記です。 自由気ままに書いてみます。
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最近、あまりよろしくないようです
「メール出したのに返事こねー!」っていうような方、
もしいらっしゃいましたらご連絡ください

全てにお返事差し上げている(はず)なのですが、
どうやら届いていないことがあるようで……

もし返信が到着していないようでしたら、大変申し訳ないのですが、
米欄でお知らせorメールの再送をお願い申し上げます





上記の件とは一切関係ないのですが、
今後の当ブログの方針について、少しだけ書かせていただきます

何をしようかなぁと色々考えまして、
結局あんまり上手くまとまらなかった、といった次第なのですが……

以前、何をすべきかの意見を募らせていただいたところ、
アルファ関連のご提案をいくつかいただきました

ただ設定関連となると今後に支障を来す可能性がありまして、
見たい!と言っていただけるのは非常にありがたいのですが、
完結後にさせていただくということになりそうです

なので今後に影響を及ぼさないようなものを
いわゆる「没ネタ」とか、「こんな展開も考えてた」とか、
そういったのをちょこちょこっと書いてみようかな、と思います

1回の更新につき1ネタ、わりと短めに
書くのにもそんなに時間はかからないと思うので
「何でも屋」のときのように毎日更新、というわけにはいかないと思いますが、
少しずつ書いてみようかなぁと考えております

もちろん、「表合作」についての振り返りもやります
近いうちに


それと近況報告なのですが、
アルファの「第102話」は、いつもならもう投下しちゃうくらいの量にはなっているんですが、
話を切りたいところまでまだ到達していないため、もう少しかかりそうです

もしかしたら、1話あたりの文章量では過去最大かも?
ってな感じなのですが、頑張ります

ただ、切りたいところまで持っていくと展開が性急になるような気もしているので、
ちょっと悩んでいるところなのですが、また色々考えてみます
なるべく早く投下できるよう、鋭意努力致します



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【2008/05/29 23:08】 | 雑記
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p.p.
こっちもアルファも、自分のペースで書きたいこと書けばいいと思うんだぜ

メーラーはBCCに自分のアドレス入れて送れば届いたかどうか確認できるんじゃね?
もう知ってたらごめん


名無しさん
( ;゚;д;゚;)アルヒャルヒャー


◆azwd/t2EpE
>>米1さん
存じませんでした
もしや天才なのでは……
目から鱗です

言われてみれば確かに、そのやり方で確認できますね
今度からそうしてみます
ありがとうございます

>>米2さん



名無しさん
自分のSSなんだから自分が納得いくまで投下はしなくてもいいと思いますよw


p.p.
俺も情報の授業で聞いたときは感心したよ


名無しさん
早く投下してくれると確かにうれしいけど・・・
もしそれによって劣化なんかしたら大変です
いつもの調子でがんばってください
応援してます


名無しさん
作者さんいつも礼儀正しいよな
話も人柄も大好きです


◆azwd/t2EpE
>>米4さん
そうしたいところなんですけど、
生憎そうもいかないのが現状でして……

自分でも納得いかせる作品を書き、
なおかつスピーディに仕上げるべき、というのはもう、ブーン系の作者には避けられないことです
でも、そう言っていただけるのは非常に嬉しいです

>>米5さん
うちの学校の先生はヘッポコだったようです
あるいは、自分の記憶力がヘッポコだったのか……
……考えるまでもなく後者です

>>米6さん
そうですね、後で見て「なんじゃこりゃぁぁ」と思うようなものは投下したくないです
それは常に思ってます
とは言え、大抵あとで見ると閉口してしまうことが多いのですが……

>>米7さん
いやいや……
斟酌知らずの無礼者ですみません
精進致します

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今日初めて自分の作品をファイルシークから読むことがありまして
ええと、移動時間が暇だったのでアルファをちょこっと読み返しただけなんですけど
そこでちょっとした発見と、それに対し思うことがあったので、ちょっと書いておきまする


アルファのページって、ファイルシーク通さなきゃいけないくらい
容量大きいんだなぁとまず最初に思いました
まとめさんごめんなさい
こんなに長くなるとは……

まぁ、それは置いておくと致しまして
すっぱり本題に入りますが、ずばりファイルシークで見たときに、
「改行」に狂いが生じているのが物凄い勢いで気になってしまいました

例えば以下の文章があるとします


「 過度の期待を抱かれたところで、実力以上を出せる男ではない。
 自分のことぐらい、自分で分かっているのだ。

 今年で五十一になった。
 気付けば、全国一の老将だ。
 経験が多少あるだけで、本来、少将という地位さえ過ぎたものだと思っていた。 」


これは二行目のあとにスペースがあるわけですが、
ファイルシークだとこれが詰まって表示されてるわけなんですよね


「 過度の期待を抱かれたところで、実力以上を出せる男ではない。
 自分のことぐらい、自分で分かっているのだ。
 今年で五十一になった。
 気付けば、全国一の老将だ。
 経験が多少あるだけで、本来、少将という地位さえ過ぎたものだと思っていた。 」


こーんな感じに

これの何が気にかかるって、
やっぱり自分は自分なりに、拘って改行しているので、
間が詰まっているとまるで別の文章になっちゃっていることなんです

文章の流れとか、間の取り方とか、
そういうのは一応自分なりに意識しているのですが、
それが崩れているとなると、やっぱり気にかかります

全部ひっくるめての「作品」なので

ですので、可能であればどうか、
文章が忠実に表現される環境でお読みいただきたいなぁと思います
そのときこそ作品の本質が見えるはずなので


ついでにもうひとつ
ブーン系では携帯からアクセスして作品を読む方が非常に多くおられます

なので自分も作者として、携帯ユーザーさんへの配慮は忘れてはならないなと思っています
文頭を1マス空けるのも、一文をなるべく短めにするのも、
そのほうが携帯から読みやすいかな……? と思うがゆえです(意図が外れている可能性もありますけど……)

ただ、文章を作成しているときはパソコンからです
自分もパソコンからの視点になってしまっています
だから、やっぱり最終的にはパソコンに重きを置いた仕様になってしまうんです

何が言いたいのかと申しますと、
別に「パソコンから見てほしい」というわけではなくて

もし、作品の本質まで知りたいなぁというような、
ありがたい思いを抱いていただけるようなことがありましたら、
そのときはパソコンから見るのがいいかも、と思います

作品の違った部分が見えてくるかも知れません

また、そういう部分を知っていただけるのは、
作者としては非常に嬉しいので

以上です



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【2008/05/19 22:08】 | 雑記
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名無しさん
作者さんはプロだなあ…
改めて尊敬しました。


名無しさん
ファイルシークは便利だけど難点もあるんだよなぁ
しかし拘りっぷりが凄いね
色々考えてるんだなぁ


名無しさん
なるほど
四月になってようやくPCを手に入れたから、1からPCで読みなしてみようかな


名無しさん
空気読めない俺は別の携帯用ブラウザ使えばいいと思た。
何で何処のまとめサイトもファイルシーク推奨するんだろ。


名無しさん
携帯で読むときはファイルシークじゃなくてmobazila使いますね。
多少変になるAAはありますが、空白も表示してくれます。


名無しさん
私携帯ユーザーだけど、アルファベットだけはPCで見ようと思う


afo
それすっごいわかる…
改行位置や文の区切りの位置、レスの切り方とかで
表現したい文意がずいぶん変わってきますよね。

私もいざ投下というときに、文を書き溜めファイルから投下窓に貼り付けてから、
あーでもないこーでもないといじくります。


名無しさん
みんなシーク通して見てるのか…。
蛇屋はシーク使わんでも見れてたけど、何の差だろう?


名無しさん
携帯によって変わると思う
俺ブーン芸でもシーク無しで見れるし・・・


名無しさん
俺のケータイ、何ヶ月充電してないんだろう……

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その33を持ちまして、
「ξ゚⊿゚)ξツンは何でも屋を営んでいるようです」の第1話は終了です
ありがとうございました

えー、ブログに小分けして投稿するにあたって、
第1話の終了をもうちょっとスッキリしたものにしようかなとは考えました
第2話へ引き続かない形に、ですね

でも最初からこの形で第1話を終えることを考えて書いたので、
無理に変えないほうがいいかと思ってそのままにしました

三河組とか綿谷組とか橋口とか、消化不良な点が残されているのも、
この話にまだ続きがあるためでした
具体的に言うと、第7話か第8話くらいでまた荒巻たちは登場する予定でした

この「何でも屋」は、構想では全10話予定で、
割とのほほんとしたものを考えてました

今までに、あまりのほほんとした日常メインのストーリーを書いたことがないので、
まぁ、書いてみたくなった、という感じです
地の文で「ら抜き言葉」とか「い抜き言葉」とかも使っちゃおうという、割と自由な作品です

それと、この作品のツンは、今までと大きくスタイルを変えて、
「流され型のツンデレ」というものを使ってみる予定でした

本来、このツンの性格はツンデレではありませんが、
周りの状況や一時的な心情に左右されて、ツンデレっぽい態度になっちゃうという、
そんなツンデレを考えてました

第1話でも、本人の意図しないところでツンツンしちゃっています
こんなツンデレもアリかなぁと思って、そのキャラを活かせるような先々の構想も立てていました

構想では、ツンが一日だけモテない男子高生(ドクオ)の彼女役になって女子高生に扮する話とか、
アホナマイキな小学生(ショボン)の家庭教師をやる話とか、
シューメインの話とかペニサスメインの話とか、先述したとおり荒巻たちの再登場とか、
『あの子』の話とか、ツンの過去の話とか……
あと、ちょっと探偵みたいなこともやる話とか……一応、10話ぶんは大まかに考えてました

なんで過去形になってるかっていうと、
現状ではこの話の続きを書く予定がないからなんです

今はとりあえずアルファの完結が最優先ですし、
アルファが終わったあとの作品も、もう決定してます

尤も、まだアルファの完結もけっこう遠そうで、
次回作なんて今の時点では語れる状況にないのですが……
ともかく、この「何でも屋」のプライオリティは低くなってしまっています

構想が細かく固まってる順で行っても、アルファ→次回作→ごにょごにょ→何でも屋→ごにょごにょ って感じで……
ただ、自分が思っていたよりも遥かにご好評をいただいたので、それは本当にありがたく思っております
なので、続きを書きたい気持ちが沸々ときているのも事実です

特にドクオの彼女役になる話は書きたい気持ちバリバリなのですが、
うーん……

一言で言うと
「先のことはまだ分からない」という感じかなぁ……
半端ですみません

むしろ今は明日からのブログの更新をどうしようかなと考えている次第で……
うーん、どうしましょう

「時間はかからない、でも定期的に更新できる」
そんな妙案を持っておられる方いらっしゃいましたら、コメントでもメールでもお教えいただけると助かります
というより、とにかく色々ご意見いただけると非常に嬉しいです

とりあえずは、中途半端に止まってる「表合作についての振り返り」を次の更新としたいと考えています
ちょっと期間は空いちゃうかもですが……
今後も当ブログをよろしくお願いします



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【2008/05/16 00:00】 | 何でも屋
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名無しmobile
アルファのキャラのプロフィール(名前の由来等)を毎日一人ずつ紹介していくとかどうでしょうか?


名無しさん
続きが読めない…だと?



すごく……つらいです……


名無しさん
アルファの設定集を小出しに…


名無しさん
乙!
アルファの完結、そして次回作にwktk


名無しさん
乙でした。

確かにこの何でも屋~も面白かったですが、正直な所、俺はアルファを早く読みたいです…泣
続きが気になるのは勿論、やっぱりずっと追いかけて来た作品が更新されると嬉しいですしね。
作者さん、ご多忙の事と思いますが、体に気をつけて頑張って下さい。


VIPPERな名無しさん
もう何でもいいから好きなように書け
あんたの文章が読みたいんだ俺は


名無しさん
アルファ次回作は長編になるのかな


名無しさん
今まで読んだ作品の簡単な感想とかかな?
後はポエム、クイズ(自分で考えて自分で答える)、今日のご飯とか……

何でも屋乙でした!面白かったよー。


名無しさん
乙でした
気長にwktkすることにしますwww


名無しさん
伏線技術が相変わらず凄かった
まさかただの右折失敗まで後々に響いてくるとは・・・

何でも屋の続きも読みたいけどアルファも読みたいんだぜ

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 ギコさんとフサギコさんもここで降りる。
 当然、クルマは返さなきゃいけなくて、私はタクシー代だけをギコさんから受け取った。

(,,゚Д゚)「ちゃんとした依頼料は、また後日振り込むよ」

ξ゚⊿゚)ξ「はい」

 門の前で、三人との別れ。
 昨日一日を共に過ごした仲だから、やっぱり寂しさはあるけど……。
 でも、永遠の離別じゃないもんね。また、いつだって会える。

/ ,' 3「また会える日を楽しみにしておるよ」

ミ,,゚Д゚彡「あぁ。またな」

(,,゚Д゚)「色々と、ありがとう」


ξ*゚ー゚)ξ「ありがとうございました」


 深々と頭を下げて、三人に手を振った。

 タクシーを拾って、恋しい我が事務所に戻った。
 一晩離れてただけでもホームシックにかかるくらい、私はここが好き。
 例え向かいのビルのせいで陽が射し込まなくなったって、好き。

 まぁ、日差しがあればもっと好きなんだけどね。
 なんてことを思いながら、事務所の扉を開けた。

ξ゚⊿゚)ξ「……あれ?」

 開けた瞬間、違和感に気づいた。
 屋内から、人の気配がしない。

ξ゚⊿゚)ξ「シューちゃん? 居ないの?」

 事務所内がキレイに片付いてるのはいつものこと。
 シューちゃんは絶対に汚さないから。

 違和感を覚えたのは、そんなことじゃなくて。
 いつも留守番を頼むときは部屋に泊っていくのに、何故かシューちゃんがいない。
 事務所の扉も、鍵が掛けられてなかった。だからシューちゃんが居るんだ、と思ったのに……。

ξ゚⊿゚)ξ「シューちゃん……?」

 そこで、あっと小さく声が出た。
 私の口からだ。

 携帯に何か連絡が来てるかも知れない。
 確認するのをすっかり、忘れてた。

 急いで携帯を鞄から取り出した。
 サブディスプレイが青い光を放っている。新着メールがあるってことだ。
 やっぱり、携帯に連絡が入ってた。私はほっとして、思わず息を漏らしながら、携帯を開く。


 そして、その携帯が、手から滑り落ちた。


 画面に、新着メールの文章を表示したままで。







『た すけて』















 第1話 終わり

     ~to be continued



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【2008/05/15 21:42】 | 何でも屋
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名無しさん
ホゥ…
乙でした。



名無しさん
これで第一話なのか…乙!


この先に期待


名無しさん
一話だったのか…乙でした


名無しさん
何という気になる引きw
乙でしたー、面白かったです。


名無しさん
乙です、鳥肌たった!
ツンと内藤も気になるーー

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 荒巻組長は、奥さんが死んでから寂しかったのかも知れないけど……。
 やっぱり、私にそれを向けるのは間違ってる!
 ダメなことは、ダメ。ちゃんと反省してもらわなきゃ。

 翌朝、朝9時頃にホテルをチェックアウトして、黒のベンツに四人で乗り込んだ。
 荒巻組長はずっと反省の言葉を口にしている。

/ ,' 3「ホントにすまんかったのぉ……」

 しゅんとした姿に、山内組の長としての威厳は欠片もない。
 夜のうちにしっかり反省してくれたみたい。

ξ゚⊿゚)ξ「過ぎたことですから、もういいですけど……でも、二度とやっちゃダメですよ?」

/ ,' 3「うむ……悔い改めるつもりじゃよ」

 そう言った荒巻組長は、しょげた顔だったけど、でも、何故だか光が感じられた。
 簡単に言えば、表情がどこか明るい。
 私にしたことは反省したみたいだけど、別の好材料が顔に光を生み出したようだった。

(,,゚Д゚)「組長、ちょっと元気になったみたいなんだ」

 助手席に座ったギコさんが、足を組みながら言った。
 そのギコさんもどことなく元気な顔に見える。

ξ゚⊿゚)ξ「私にしたことが関係してるんですか?」

(,,;゚Д゚)「いや、まぁ……それもあるかも知れねぇけど……ホントにすまねぇ。
     でも多分、理由はもうちょっと違うところにあるんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「違うところ……ですか」

(,,゚Д゚)「実は俺にもよく分かんねぇ。けど、元気になってくれたのは間違いない」

(,,゚Д゚)「そしてそれが、ツンさんのおかげだ、ってことも」

ξ゚ー゚)ξ「…………」

 荒巻組長が何で元気になったか、私には、何となくわかるけどね。
 でも、ギコさんとフサギコさんには言わないでおこっと。

(,,゚Д゚)「本当にありがとう、ツンさん」

ξ*゚ー゚)ξ「いえいえ」

(,,;゚Д゚)「何で笑ってるんだ?」

ξ*゚ー゚)ξ「何でもありませんよ」

 帰りのドライブは、変なクルマも追ってこなくて、そりゃもう快適そのものだった。
 一人だったら『オー・シャンゼリゼ』でも歌いながら運転してただろうなぁ、ってくらい。

 東京までも、あっという間だった気がした。
 高速を降りたあとは、途中で遅めのお昼ごはんを食べて、すぐに荒巻組長の家に向かう。
 一度行けば道は忘れない。ギコさんのナビに頼らずとも目的地に到着できた。


その33へ




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【2008/05/14 21:32】 | 何でも屋
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名無しさん
お~~しゃんぜり~ぜ~~♪



名無しさん
いつも~何か~ステキな~ことが~♪
あーなたーを待つよ~ シャンゼリ~ゼ~♪


名無しさん
そろそろ終わりっぽいね


名無しさん
>ギコさんのナビ

ギコナビ・・・


名無しさん
↑迂闊にも吹いた

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 反射的に背後から荒巻組長を引きはがし、地面に押さえつける。
 恍惚に満ちた表情は全然変わってない。

(,,;゚Д゚)「ツンさん! 組長!」

ミ,,;゚Д゚彡「ちょ、ちょちょちょ!!」

 私の肩を掴んだ二人を、一睨み。
 竦みあがった二人は後ずさり。

ξ#゚⊿゚)ξ「何やってんですか!! 勝手に私の胸を――――!!」

/ ,' 3「だって触りたかったんじゃもーん」

ξ#゚⊿゚)ξ「"だって"じゃない!!」

 荒巻組長は、私の肩越しに後ろの怖い方々へ救難信号を出した。
 操り人形同然の方々が私の背後に迫る。

(メ`ム´)「おうおう、何でも屋さんよぉ。それはやりすぎじゃねぇかい?」

(キ`ロ´)「さっさと組長から手を離すこった。じゃねぇと、俺らもジっとしてるわけには――――」

ξ#゚⊿゚)ξ「  黙  っ  て  て 

(キ;`ロ´)「はい……」

/ ,' 3「何という腰抜けども……これはワシ\(^o^)/オワタかも知れん……」

ξ^ー^)ξ「かも知れませんね?」

 精一杯の作り笑いで、冷や汗ダラダラの組長を睨みつけた。


~~10分後~~


/ ,' 3「いや、あの……ほんの出来心でして……本当に……」

/ ,' 3「すみませんでした……反省してます……」

 隣の家のガラスを割っちゃった子供みたいに大人しくなった荒巻組長は、正座しながらひたすらに反省の弁を述べる。
 それでも私の怒りは全然収まってくれなかった。

ξ#゚⊿゚)ξ「強制猥褻ですよ! 私が警察に訴えたら逮捕されちゃうんですよ!?」

/ ,' 3「だって……ツンさんが、えらいべっぴんさんじゃったから……」

ξ#゚⊿゚)ξ「関係ない! そんな理由に正当性なんてありません!」

/ ,' 3「だから、あの……ものすごく反省してます……。
   まさかツンさんが、こんなに怖い人とは……」

ξ#゚⊿゚)ξ「怒るのは当たり前です!」

(,,;゚Д゚)「も、もう許してやってくんねぇか? ツンさん……」

ミ,,;゚Д゚彡「組長は昔から、女を自由にしてきたからさ……その癖が……」

ξ#゚⊿゚)ξ「だからって私にしていい理由にはなりません!」

(,,;゚Д゚)「……正論すぎて言葉もない……」

 憤懣に満ちた足取りでホテルに向かい、ブスっとしながらチェックインの手続きを待つ。
 ヤクザの方々が平身低頭で私のぶんまでやってくれた。

(メ;`ム´)「こ、これ部屋の鍵です」

(キ;`ロ´)「お茶、買ってきました」

 頬の膨らみが収まらないまま、私はなんやかんやと受け取る。
 売店でお菓子やお酒も買い込んできたらしく、頭を下げながら私に渡してきた。

 結局、その日はホテルの部屋でお菓子を食べてもシャワーを浴びても怒りが鎮まらなかった。
 ようやく気持ちが落ち着いてくれたのは、夜のスポーツニュースのおかげ。

 もっと詳しく言えば、ヴィッパーズの内藤選手がウルフズ戦で完封勝利を収めてくれたおかげ。
 完封の結果、最優秀防御率争いで、ロケッターズの畑を抜いてトップに立ったことの嬉しさが、私の怒りの火を消してくれた。


その32へ




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【2008/05/13 22:45】 | 何でも屋
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名無しさん
荒巻可愛いよ荒巻


名無しさん
なんという運命一戦・・・


名無しさん
運命の一戦!


名無しmobile
ここでまさかの運命の一戦
なんというスピンオフ


名無しさん
毎日々々更新お疲れさまです


名無しさん
運命の一戦!!


名無しさん
津村……じゃないよねえ……?


名無しさん
もう荒巻が亀仙人にしか見えないw

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/ ,' 3「さぁ、出ようか」

ξ゚⊿゚)ξ「はい」

 自宅から出てきて、弱々しく歩いていたときの面影は欠片もない。
 背筋を伸ばし、堂々とカウンターに行き、アメリカン・エキスプレスのセンチュリオン・カードを差し出した。
 通称、ブラックカード。実際見たのは初めてだけど、とっても怪しげな装丁……。

 でも、ブラックカードって凄く審査厳しいんじゃなかったっけ……?
 どうにかして審査を通り抜けたのかなぁ……それぐらいの権力があっても、おかしくはなさそうだけど……。
 あ、名義人の欄を見とけば良かったかも……。

 そんなどうでもいいことを考えている間に、清算は滞りなく終わっていた。

ξ゚⊿゚)ξ「朝、自宅から出てらしたときは、元気がなさそうに見えたのですけど」

/ ,' 3「ん?」

ξ゚⊿゚)ξ「元気がないフリだったんですね、あれも」

 カードをお財布に収めた荒巻組長は、私の言葉を受けて、何故かまた顔色を暗くした。
 あれ……私、なにかマズイこと言っちゃったのかな……?

/ ,' 3「……そこだけは、嘘じゃないんじゃよ」

ξ゚⊿゚)ξ「えっ……」

/ ,' 3「外で待っとる、あの二人ことじゃ」

 ギコさんとフサギコさんが直立不動で、こっちを見ている。
 さっき荒巻組長に一喝されたときの緊張が、まだ抜けてないみたいだった。

/ ,' 3「あの二人はいずれ組の中核となる存在じゃ。行動力があるし、頭も回る。
   でも、今ひとつ頼りにならんのじゃよ。あいつらが独り立ちしてくれれば、ワシは隠居できるんじゃが」

ξ゚⊿゚)ξ「思ったように成長してくれないのが、もどかしいということですか……?」

/ ,' 3「そのとおりじゃ。ツンさんは理解が早くて助かるのう。
   今回のワシの意図にも、あいつらには気付いてほしかったんじゃが……サッパリじゃったな」

 残念そうに目を伏せる荒巻組長。

 外の二人と、荒巻組長を、交互に見やった。
 そして、唇を開く。

 いつもの私なら、こんなとき、『そうですか……』の一言で済ませるけど――――

ξ゚⊿゚)ξ「――――でも、二人は二人で、凄く頑張ってましたよ?」

/ ,' 3「……ほう?」

ξ゚⊿゚)ξ「荒巻さんのこと、凄く心配してましたし……だから、女である私に依頼したんだと思いますし……。
     荒巻さんの意図に気づけなかったのは、もしかしたら、荒巻さんを心配してたからなのかな、って……。
     見抜けなかったのは確かですけど……でも、それはやっぱり、荒巻さんを思うが故かなぁと……」

 荒巻組長から、私の言葉に対する返しはなかった。
 表情さえ、無色に染まっていて……。

 でも何故か、さっきまでより目尻が垂れ下がっている気がした。

 二人で外に出たあとは、ホテルへと向かった。
 もちろん後ろには怖い方々がゾロゾロと……。
 私たちの真後ろには、ギコさんとフサギコさんが離れずにピタリとついてきていた。

/ ,' 3「ま、ワシがついた嘘については全て話した。他に何か得た情報があれば、それは真実じゃよ」

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、女の運転じゃないとクルマに乗らないというのも……?」

/ ,' 3「男の運転はキライじゃよ。最近までは、組に近しい女の運転で我慢しとったがのう。
    それも乱雑な運転に思えて嫌気が差しておった」

/ ,' 3「ツンさんの運転は良かったぞい。クラウンを振り切る姿も凛々しかったしのう」

ξ゚⊿゚)ξ「あのときは、無我夢中で……なんか、スイッチが入っちゃって……」

/ ,' 3「ともかく、ツンさんが来てくれて良かった。あいつらの目も悪くないのう」

 少しはぐらかされた気もするけど、組に所縁のある女を最近になって拒否したのには、違う理由がありそう。
 多分、クラウンを確実に誘き出すために、橋口の正体を暴くために、私みたいな関係外の人間が必要だったんじゃないかな。

 いざとなれば無関係な女のほうに手を伸ばせばいい、って三河組や綿谷組は考える。
 実際、銃を突きつけて脅す、ってなことをやってきたしね。
 そう考えるはずだ、って荒巻組長は思ったんじゃないかなぁ……。

 推測の域はもちろん出ない。

/ ,' 3「ま、美人に目がないのは昔からなんじゃよ。
    異性を好むのは、ごくごく普通のことじゃ。そう思うじゃろう?」

ξ゚⊿゚)ξ「え……?」

 何故かニヤけながら、私に言う荒巻組長。
 そして、最初は『何故か』と思ったけれど、すぐ理由に気づく。

 綿谷組の幹部に、私が銃を突きつけられてたとき……。
 あのときの光景を、最初から見てたのなら……。

ξ;゚⊿゚)ξ「あっ……」

 私が、まるで女子高生の頃に戻ったような幼い緊張を抱えながら電話してた姿も、見られてたってこと……?

/ ,' 3「ほほほ。大丈夫じゃよ。ツンさんは魅力的じゃからのう。
   誰を好いとるのかは知らんが、きっと実るじゃろう」

ξ ⊿ )ξ「…………」

 そう言ってくれるのは、ありがたいんだけど……。
 でも、荒巻組長が言うような簡単な話じゃないよ……。

 私は、自分で愚劣な選択だと分かっていて、掴めない恋に挑戦しちゃったんだもん……。
 どうしようもない悩みを抱え込んじゃったんだもん……。

/ ,' 3「ま、この世で理屈が通らんのは恋愛くらいのもんじゃ。
   ワシもツンさんの可憐さには理屈抜きで魅入られておってのう」

ξ゚⊿゚)ξ「はぁ……」

 頭の中が、『あの子』のことでいっぱいになる。
 それを見透かしたかのような荒巻組長の声も、上手く入ってこない。
 生返事になっちゃう。

/ ,' 3「初めて見たときから……こう、若いころのような情熱が湧きあがってきとるんじゃ」

ξ゚⊿゚)ξ「はぁ……」

/ ,' 3「だから、こーんなこともしたくなっちゃうんじゃよ。むほほほ」

 そう言って、荒巻組長は私に抱きついてきたけど、私の頭の中は相変わらずで……。
 私の胸を後ろから何度も触って揉んで撫でてきても、頭の中は……。

ξ゚⊿゚)ξ「……え?」

 待って、私いまなんて?
 私の、CとDを行ったり来たりする、スーツのジャケットに覆われた胸を――――



ξ///)ξ「きゃああああああああああああああ!!!」


その31へ




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【2008/05/12 21:49】 | 何でも屋
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名無しさん
ちょwwww荒巻wwwww


名無しさん
組長何やってんのwww


名無しさん
盛大に吹いたwww


名無しさん
すごく…嫉妬しました


名無しさん
へ、変態だー!

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/ ,' 3「あれは綿谷組という組のやつらでのう。一見、三河組とは何の繋がりもないんじゃ。
   ところが、裏で利害が一致しておる。詳しくはまたいずれ、話す機会もあるじゃろう」

ξ;゚⊿゚)ξ「はぁ……」

/ ,' 3「綿谷組は、ワシが死んでも大して影響がない。しかし、三河組の躍進は大いに影響がある。
   だから三河組に頼まれて、ワシを狙いに来たんじゃな」

/ ,' 3「さっきツンさんに銃を向けたボケナスは、綿谷組の幹部じゃよ。
   あんなやつ殺しても何の旨味もない。だから生かしておいたがのう」

ξ゚⊿゚)ξ「でも、また荒巻さんを狙ってくる可能性も……」

/ ,' 3「いやいや。ワシらの世界は義理に堅く、また仁義を重んじるんじゃ。
   だから、命を取らんかった場合は、何かしらの形で恩を返してくる」

/ ,' 3「ま、確実とは言えんがのう。そういう可能性に賭けてみたんじゃよ。
   さっきのあやつは、粗暴じゃったが、頭は悪くなさそうじゃったしの」

 さっきまで銃を向け合った間柄なのに……?
 素人の私には、俄かに信じがたい話だけど……でも、そういうときもあるのかなぁ……。

 もしかしたら、荒巻組長は、山内組の力を示威したかったんじゃないかな?
 懐の深さとか、器の大きさとか。山内組を敵に回すことの恐ろしさとか……?
 だからあえて引き金を引かなかった……のかも知れない。

 なんにせよ、すっきりした。
 分からなかったことも、だいたい理解できた。

/ ,' 3「ホントに、すまんかったのう。命の危険に晒すような真似を……」

ξ゚⊿゚)ξ「それは、助けていただいたからいいんですけど……あの事態も予測済みだったんですか?」

/ ,' 3「そうじゃの。実は、最初から見ておったんじゃよ」

ξ;゚⊿゚)ξ「えっ……」

/ ,' 3「全部含めて、すまんかった。ツンさんを試させてもらったんじゃ」

 そ、それはちょっと……。
 私が銃に怯えながら、必死で言葉を放ちつづけた姿も全部、見られてたの……?

/ ,' 3「もしあの男が引き金を引くような真似をすれば、即座に頭を吹っ飛ばす予定じゃった。
   ギコとフサギコはあぁ見えても腕利きでな。気配を絶って、ずっと物影から狙っておったんじゃよ」

/ ,' 3「だから、ツンさんの安全に関しては心配しとらんかったが……怯えさせてしもうたのは、悪かったと反省しとる」

ξ゚⊿゚)ξ「いえ……」

 確かに怖かったけど、まぁ助かったからもういいかな……って気分だった。
 甘いのかな……もっと怒るべき? でも、別に腹立たしい気持ちは湧いてこなかった。

 むしろ、あのときもし私が、あの男に『協力するフリ』でもしていた場合。
 逆に頭を吹っ飛ばされていたのは、私のほうだったのかも……なんて。
 そんな鳥肌の立つことを考えちゃったりもした。

/ ,' 3「ツンさんは、"試す"なんて傲慢な気持ちを抱えていた自分が恥ずかしくなるくらい、最後まで筋を通してくれたの」

ξ゚⊿゚)ξ「…………」

/ ,' 3「本当に、ありがとう」

 ……まだ、ここで終わりじゃない。
 帰り道も私がクルマを運転しなきゃいけない。

 でも、聞いちゃった。
 『ありがとう』を、聞いちゃった。

 その言葉は、私の心に、ひとつの区切りをつける。

ξ*゚ー゚)ξ「……こちらこそ」

 事実を黙られていたことや、試されていたことも、どうでも良くなっちゃった。
 ありがとう。なんて不思議な言葉だろう。
 心を優しく浮き上がらせてくれる。

 依頼を成し遂げた気持ちが、その心には満ち溢れていた。


その30へ




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【2008/05/11 21:13】 | 何でも屋
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名無しさん
ツン可愛いよツン(*´Д`)


名無しさん
ツンはお人好しだなぁ


VIPPERな名無しさん
>詳しくはまたいずれ、話す機会もあるじゃろう

仕事はまだ長いのか……ツン乙

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ξ゚⊿゚)ξ「クラウンを誘き出すことが、目的だったというわけですか?」

/ ,' 3「しばらく外出していなかったワシが外出すれば、必ず動くと踏んでいたんじゃ」

ξ゚⊿゚)ξ「……じゃあ、最近外出していなかった、というのも……」

/ ,' 3「もちろん、今日のためじゃよ。あのクラウンを誘き出すためじゃ」

 頭の中で微かに予想されていた気もするけど、でも、少しばかりの衝撃は避けられなかった。
 荒巻組長は、私が思っていた以上の遠謀を抱えていたみたいだから。

ξ゚⊿゚)ξ「葬式に行くためっていうのも、嘘ですか?」

/ ,' 3「そうじゃな。実際、葬式はあるんじゃがの。
   まだ若くて、なんも知らんかったワシを騙して金をふんだくり、行方知れずだった奴の葬式じゃがのう」

 思い出した。
 ギコさんが依頼に来たとき、葬式に行くためと言ったとき。

 『年いった幹部は首を傾げていた』。
 そんな言葉があったんだった。

 昔、お世話になった人らしいってギコさんは言ってたけど……。
 そこが嘘だった、ってことかぁ……。

/ ,' 3「弔ってやる義理なんて、一切ない。むしろ金返せと遺族に言ってやりたいくらいじゃよ。
   ワシももう欲はさほどないし、悲しみに追い打ちをかけたくはない。黙っておくがの。
   まぁ、よく葬儀を報せる度胸があったもんだと思ったぐらいじゃな」

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、お葬式に行くなんてのは、怪しまれないための口実に過ぎなかったんですか?」

/ ,' 3「そうじゃの。組の者も全部、騙しておったしのう」

 敵を欺くには、まず味方から。
 よく言われてることだけど、どこに敵がいるか分からない裏の世界では、常套手段なのかも知れない。

 だけど、そこまでしてあのクラウンを誘き出したかった理由って……?

/ ,' 3「高速の車中で、ギコが言ったこと、覚えておるかの?」

ξ゚⊿゚)ξ「高速の車中……?」

ξ゚⊿゚)ξ「……三河組がどうの、橋口氏がどうの……という話ですか?」

/ ,' 3「それなんじゃよ。ワシがこんなマネをした理由は」

 相変わらず荒巻組長はストローで氷を動かすだけで、緑茶を口に含むことはほとんどなかった。

/ ,' 3「本当はアガリとか盃とかのう、色々絡んどるんじゃが……。
   まぁ、分かりやすく言うと、ワシが目障りなんじゃよ。あいつらは」

/ ,' 3「橋口は"素晴らしい人格者"などと言われておるんじゃが、肚の底ではワシの地位を簒奪しようと企んどる。
   今日まで誰も気づいとらんかったがのう」

/ ,' 3「ま、ワシも確信は持っとらんかった。橋口は外面が抜群にいい男じゃからな。
   だからまぁ、あやつの本性を暴くために、今日という日が存在したわけじゃな」

 橋口なんて名前も知らん若造、とか言ってたのに……。
 やっぱり、この人は深遠を抱え込んでる……。

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、あのクラウンも、私に銃を向けてきたのも、三河組の仕業という――――」

/ ,' 3「そう思うじゃろ?」

 え、違うの……?


その29へ




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【2008/05/10 21:40】 | 何でも屋
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名無しさん
話が上手いこと繋がっていくね


名無しさん
え、違うの!?


名無しさん
wktkがとまらないww

アルファの更新はまったり待ってますから、
ごゆっくりどぞー

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/ ,' 3「お前らは外におれ。中には入ってくるな」

(,,゚Д゚)「え……」

ミ,,゚Д゚彡「しかし、組長」

/ ,' 3「二度言わせるな」

 二人は、背筋を凍らせていた。
 直立不動となり、ただ従順に命令を遂行する姿勢を見せている。

 そんな荒巻組長を見ても、私は不思議と落ち着いていた。
 怒気が私に向けられることはない、と思っていたからだろうか。
 そうだ、という気もすれば、違う、というような気もする。

 店員に案内されて、最奥の小さなテーブルを二人で挟んだ。
 メニューを渡されたけど、夕御飯を食べる気分にはなれない。
 お腹は減ってるけどね。

 ソフトドリンクだけを注文して、荒巻組長の顔をじっと見る。
 荒巻組長は、まるで好々爺のような笑みを浮かべていた。

ξ゚⊿゚)ξ「……私がお話したいこと、という点についてなのですけど」

/ ,' 3「ほっほ」

 荒巻組長が、運ばれてきた宇治緑茶にストローを突き刺した。
 中身を混ぜるようにストローを動かし、しかし口にはつけない。

ξ゚⊿゚)ξ「……どこまでが嘘で、どこまでが真実なんですか?」

/ ,' 3「ほう」

ξ゚⊿゚)ξ「今日のことに関して、です」

 間を取るため、と私は感じた。
 荒巻組長がもったいつけてストローで緑茶を啜る。

 唇がストローと離反したとき、その唇は、苦味を表現していた。

/ ,' 3「気付いておったか」

ξ゚⊿゚)ξ「当然です」

/ ,' 3「まぁ、そうかもしれんのぉ」

 初めて荒巻組長を見たときは、弱々しい老体だと感じた。
 でも、今はすっかり、還暦さえまだまだ遠いといったような年齢に見える。

ξ゚⊿゚)ξ「最初からどこか、不自然な気はしていました」

/ ,' 3「疑念を抱きはじめたのは、やはり、高速でクラウンに追いかけられたときからかの?」

ξ゚⊿゚)ξ「そうですね……あのとき、荒巻さんはあまりに落ち着きすぎていましたから」

 落ち着きすぎていたし、クラウンの存在に気づくのも早すぎた。
 荒巻組長はもう、かなりお年を召していて、きっと視力も衰えてるはず。
 よほど注視していない限り、後方のクルマに気づけるはずなんてない。

/ ,' 3「もっと慌てれば良かったんかのう。失敗じゃな」

ξ゚⊿゚)ξ「そういう問題じゃ、ありません」

/ ,' 3「すまんの。ツンさんには、迷惑をかけた」

 謝ってもらいたいわけじゃ、ないんだけどね……。
 私は単に、事実が知りたいだけなんだもん。
 そしてもちろん、その旨はしっかりと伝えた。

/ ,' 3「事実、か……そうじゃの。ちゃんと話す必要があるのう」

ξ゚⊿゚)ξ「まず、あの追いかけてきたクラウン。あれは、予測済みだったんですよね?」

/ ,' 3「そうじゃの。というよりも、目的がそれじゃったんじゃ」

ξ゚⊿゚)ξ「……目的、ですか?」

 代名詞ばかりで、頭が整理しきれない。
 それでも理解しようと努めれば、荒巻組長の言いたいことが分かってくる。


その28へ




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【2008/05/09 21:50】 | 何でも屋
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名無しさん
荒巻がクラウンに追いかけられるって文面だけで
アルファが頭によぎってしまったのは俺だけだろうか


名無しさん
こっち集中して読んでて気にならなかったけどアルファ更新されてないよな……


名無しさん
国王同士で追いかけっこwww


◆azwd/t2EpE
>>米1さん
その発想はありませんでした
なるほど~、確かにそうですねー

これを書いたのはアルファでまだクラウンが登場してない頃なので、
自分ではあんまり意識しなかったんだと思います
追いかけるクルマをクラウンにした理由は、また後ほど
ちなみにアルファのクラウンの名は、トヨタのクルマ「クラウン・マジェスタ」に由来しています

>>米2さん
もう少しかかりそうです、ごめんなさい
今は平日に全然時間が取れなくて、休日も予定の入る日が多いので・・・
「何でも屋」の更新も予約投稿させている状態です

暇を見つけて少しずつ書いているんですが、他にもやらなきゃいけないことがあったりなかったりで、
なかなかに難しい状況が続いてしまっています
来週ぐらいには投下したいんですけど、うーん・・・厳しいかも知れません
頑張ります


名無しさん
休日に予定があるとか作者最強だろ


お為ごかし
なんだ…作者はリア充だったのか…。
くそう……。


名無しさん
きっと人脈が多いんだろうなぁ・・・

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(メ± ±)「ボケとるうちに帰らしてもらうわ。おおきに」

/ ,' 3「ほっほっほ」

(メ± ±)「ヌルイのぉ、荒巻。おかげさんで助かったけどなぁ」

/ ,' 3「お前如き、いつでもどうにでもできるんじゃよ」

(メ± ±)「さよか……」

 囲んでいる人の一人が、道を開けた。
 舌打ちしながら男は道を進んでいく。

(メ± ±)「ほんならな」

 手をヒラヒラと振って立ち去った。
 私は、張り詰めていたものを中から吐き出すように、大きく息をついた。

(,,゚Д゚)「良かったんですか? 組長」

/ ,' 3「いいんじゃよ。これで」

 何か他の意図もあったみたいだけど、それは私には読み取れない。
 きっと私が関わるべきことじゃないんだと思う。

ξ゚⊿゚)ξ「あの……ありがとうございました。助けていただいて……」

/ ,' 3「いやいや、すまんかったの。巻き込んでしまったのはこっちじゃ」

(,,゚Д゚)「本当に申し訳ない。まさかツンさんを狙ってくるとは……」

 そう言ったギコさんを、一瞥する荒巻組長。
 車中でギコさんを縮こまらせたときと、同じ目だ。
 でもギコさん、気づいてないみたい……。

/ ,' 3「ともかく、無事で何よりじゃ」

ξ゚⊿゚)ξ「はい」

 荒巻組長の視線はふわりと動き、今度は、私を見つめはじめた。
 そしてその視線が、微かに移動し、また私に戻ったのを、見逃すはずはなかった。

ξ゚⊿゚)ξ「……荒巻さん。少し、お話したいことがあります」

 私の思いなんて、全て見通されているみたいに感じた。
 さっきの視線の動きに、催促が含まれていたのは間違いないと思う。

/ ,' 3「ワシと、か? 構わんがのう」

(,,゚Д゚)「どうしたんだ、ツンさん」

ξ゚⊿゚)ξ「幾つか、お聞きしたい点があるので」

/ ,' 3「じゃあ、ここでいいかいの」

 荒巻組長が指さしたのは、私が『あの子』に電話をかけるとき、背凭れにしたレストラン。
 先ほど一瞬だけ荒巻組長が視線の先とした場所でもある。

ξ゚⊿゚)ξ「はい」

/ ,' 3「ゆこうか」

 荒巻組長と二人、並び歩き、レストランの入り口へ向かった。
 レストランは暖かなオレンジ色の光に溢れていて、私の気持ちを穏やかにさせてくれる。
 ……まぁ、後ろにいる方々には、正直言って全然似合ってない場所なんだけど……。

/ ,' 3「ギコ、フサギコ」

(,,゚Д゚)「はい」

ミ,,゚Д゚彡「どうかなさいましたか?」

 私たちと一緒に、レストラン内に入ろうとした二人に、荒巻組長は言葉をかける。


その27へ




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【2008/05/08 22:44】 | 何でも屋
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名無しさん
そろそろ終盤?

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ξ;゚⊿゚)ξ「ッ……!?」

 しかも、銃口の向きが、逆になっている。
 何故か銃の種類まで変わっていた。スプリングフィールドXD。
 一瞬遅れて、左耳のほうからも、今度はSIG SAUER P250が姿を現した。

 そう。私に突きつけられていたはずの銃が、何故か、目の前の男に――――

 一瞬、錯乱したけれど、すぐに状況は把握できた。
 男の冷や汗を見れば、一目瞭然だった。

/ ,' 3「随分な真似をしてくれたのぉ」

 男を取り囲む、黒スーツの方たち。
 シルクハットでも被っていれば、まるで魔術師だ。
 それぐらい突然に現れた気がした。

(メ;± ±)「アホな……荒巻、お前は葬儀に」

/ ,' 3「何のことかのう」

 私を脅した男を取り囲む、山内組ヤクザの方たちの背中に、荒巻組長はいた。
 柔和な笑みの奥に潜む威厳は変わらない。

(,,゚Д゚)「もう大丈夫だ、ツンさん」

 私の後ろから男に銃を向けていたのは、ギコさんだった。
 耳の側から銃が離れ、しかし、銃口は男を捉えつづけている。

/ ,' 3「さてさて。どうするんじゃい」

(メ;± ±)「…………」

/ ,' 3「ワシはのう、ツンさんという可憐極まる乙女に、汚らわしいものを見せたくないんじゃよ」

 荒巻組長は、ホッホッホと声をあげて笑っている。
 が、目つきは相変わらず、蛙を睨む蛇のものだった。

/ ,' 3「お前が誰かは知らんしのう」

(メ;± ±)「……大ウソやんけ。何のつもりや」

/ ,' 3「言ったじゃろう。お前のハラワタなんぞ、ツンさんに見せとうない」

ξ゚⊿゚)ξ「…………」

 二度目は、はっきりと、強い言葉だった。
 お為ごかしなんかじゃない。荒巻組長は、本心からそう言ってくれている。

/ ,' 3「何度も言わせるな。ワシは、お前が誰だか知らん。
   知らん、が――――何かの拍子に、うっかり思いだしてしまうやも知れんぞ」

(メ;± ±)「…………」

/ ,' 3「思いださんうちに、お前は」

(メ± ±)「わぁったわ……うっさいのぉ」

 男は、銃をその場に捨てた。
 ただ、強気な態度だけは決して崩さない。
 山内組の人たちに囲まれているというのに。


その26へ




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【2008/05/07 21:10】 | 何でも屋
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名無しさん
懐かしの御為倒しが平仮名になってるw配慮したんですね


名無しさん
ツンすげぇな
一目で銃を見分けるとは


名無しさん
ベンツも一発で当ててたし
序盤に博識描写あったから、多分何にでも詳しいんだろう


名無しさん
おためごかしって変換で出なくね?


蒸発した名無し
御為ごかし

出るね
どんなの使ってるんだよ

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(メ± ±)「依頼料は弾むでぇ。ナンボでも出したるさかい、こっちの依頼を――――」

ξ゚⊿゚)ξ「お引受けできません」

 本当は、後ろに逃げだしたい。
 だけどこの人、きっと躊躇いなく私を撃つ。
 だったら逃げても逃げなくても一緒だ。

 本心をぶつけるしかない。
 結果は神様が勝手に考えて、私に付きつけてくれると思う。

ξ゚⊿゚)ξ「何でも屋のポリシーとして……二つの依頼を同時に受けない、というものがあります」

(メ± ±)「……あぁ?」

ξ゚⊿゚)ξ「どちらか一方が疎かになってしまう危険性があるためです」

 男の腕が微かに動いた。
 それでも私は、不思議と動じなかった。

ξ゚⊿゚)ξ「私は今、他の方から依頼を受けています。
     これは完遂するまで絶対に放棄しません」

ξ゚⊿゚)ξ「……それに、私の仕事は、困っている人に心から笑ってもらうことです。
     誰かを傷つけた先に、それがあるとは思えません」

 背後からは街の喧噪。
 それでも、この場には静寂があった。

(メ± ±)「……ナンボで受けとんねん。10か、20か」

(メ± ±)「10倍出したるわ。足りんのやったら、50倍でもえぇわ。
      アンタみたいな別嬪さん殺すんは躊躇ってまうっちゅーもんやで、な?」

ξ゚⊿゚)ξ「いくら積まれたって、私は貴方の依頼を引き受けることはできません。
     お引き取り下さい」

(メ± ±)「……あぁ、そうかい」

 そこで、初めて。
 男は初めて、手をスーツの中から抜いた。

 同時に現れる拳銃。
 ピエトロ・ベレッタM92。

(メ± ±)「可哀想になぁ。素直にハイハイ言うとりゃえぇもんを」

ξ゚⊿゚)ξ「何でも屋としての筋を曲げたら……私は死んだも同然の女ですから」

 最初は、軽い気持ちで始めた仕事だった。
 もしかしたら儲かるんじゃないかな、なんて。

 でも、私が頑張った結果、誰かに喜んでもらえた。
 幼い頃から周りに迷惑ばかりかけてきた私が、人に感謝されるようになった。
 この職業に、誇りを持てるようになった。

 だから私は、死ぬまでこの仕事を続けよう、って決めたんだ。

(メ± ±)「立派なもんや。だからこそ早死にするっちゅーんを、最後に学べて良かったのぉ」

 引き金にかかる手。
 私は、状況の全てを把握したうえで、この場に立ち尽くしていた。

 荒巻組長もギコさんもフサギコさんも、みんな通夜に出ている。
 大阪在住の知り合いもいない。
 今は『あの子』がいるけれど、難波は多分ここから近くない。

 誰も助けてくれないこと、分かってる。
 でも、後悔なんてない。

 私は、何でも屋だから。
 最後まで、そう在りつづけることができたから。

(メ± ±)「ほんならな」

 ゆっくり、目を閉じる。
 目の前の男が、冷たい怒りを湛えたまま、私に銃口を向けていた。

 ――――そして、完全に目を閉じきる、直前。

 銃が、私の耳の側に移動した。


その25へ




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【2008/05/06 21:18】 | 何でも屋
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名無しさん
ツンかっけぇ・・・!
そして最後は何が起きたんだ


名無しさん
ツンさん結婚してください


名無しさん
なんで強調?!
wktkすぐる


名無しさん
こういう強調もブログならではだな


蒸発した名無し
……予想すると、実は(メ± ±)は荒巻一家だった……とか?

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 左腕を掴まれる。
 そのまま男はゆっくり後ろに下がった。
 私も、転ばないように注意しながら、後ずさりする。

 通りからは見えにくい路地裏に入った。
 名前も雰囲気も怪しい店がたくさん並んでる。
 ただ、ほとんど営業はしてないみたいだった。

(メ± ±)「さぁーてと……頼みたいことについて話そか」

 肩を軽く掴まれ、引かれた。
 半身になり、男の顔を視認する。
 頬に何とも分かりやすい傷があった。

(メ± ±)「東名高速では世話んなったなぁ。俺やのうて、俺の部下がな」

ξ;゚⊿゚)ξ「…………」

(メ± ±)「アンタのせいで、俺の部下はボコられまくって鼻血まみれや。おーおー、可哀想に」

ξ;゚⊿゚)ξ(……そんなこと言われたって……)

(メ± ±)「まぁそれはえぇわ……アンタが俺の頼み聞いてくれたら、なーんも問題ない」

 男の左手は、上着の中に突っ込まれていた。
 確認はできない。できないけど、私にだって分かる。
 男が左手で握っているものが、何なのかくらい。

(メ± ±)「頼みっちゅーのは簡単や。帰京するときもアンタが運転すんねやろ?」

(メ± ±)「そんときに、思きしハンドル切りまくるだけや」

ξ゚⊿゚)ξ「ッ……!!」

(メ± ±)「な? 簡単やろ?」

 言葉の意味が分からない。
 そんなフリを、できればしていたかった。

(メ± ±)「せやなぁ、高速がえぇかな。ハイスピードで、外壁か中央分離帯にドン!」

(メ± ±)「アンタはベンツの運転なんて不慣れやろ?
     やったら、ハンドルの切りすぎなんてなーんもおかしない。
     実際こっち来るときも、ハンドル切りすぎて右折失敗しかけとったらしいしなぁ」

(メ± ±)「それに、今のクルマの運転席は安全性高いからのぉ。
     アンタはまぁ、死なんやろ。骨の脆いジジイは分からんけどな。
     ま、最悪死なんかっても、入院でもしてくれたら御の字っちゅーとこや。ハハハハハ」

 ――――今まで、ずっと。

 今までずっと、最初に受けた依頼が最悪だと思っていた。
 小太りのオジさんが、私に卑猥なことを要求してきた依頼。
 あれほど嫌悪感を抱かされ、屈辱を感じることは、もう二度とないだろう、と。

 でも、違った。
 もっと最悪な依頼が、あった。

 叩きだしてほしくもないワースト記録を、あっさり塗り替えてくれた。


その24へ




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【2008/05/05 20:52】 | 何でも屋
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名無しさん
dkdk・・・


名無しさん
wktk


名無しさん
あの右折失敗も伏線だったわけか・・・


名無しさん
究極の選択…

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ξ;゚⊿゚)ξ「…………」

(メ± ±)「はようせい」

 さっきまでと、一緒だ。
 声が出ない。

 それでも、今は言わなきゃ。
 今度こそ絶対に。

 じゃないと、たぶん、殺される。

ξ;゚⊿゚)ξ「……私、今日は無理……」

『え?』

ξ;゚⊿゚)ξ「切るね……」

 素っ気ない言い方になってしまったことを、悔やむ余裕もない。
 携帯を鞄に入れていいのか、首を後ろに捻っていいのか。
 色々な是非を頭の中で問うのに精いっぱいだ。

(メ± ±)「急ですまんのぉ。事情があってなぁ」

ξ;゚⊿゚)ξ「…………」

(メ± ±)「あぁ、自己紹介はせんでえぇ。アンタのことはよぉ知っとるわ」

(メ± ±)「東京から大阪まで、黒のベンツ運転してきた何でも屋……やろ?」

ξ;゚⊿゚)ξ「…………」

(メ± ±)「……おい、東京の女はハイも言えへんのか?」

 お腹が、前に押し出される。
 後ろから突き付けられたものの力が強まったせいで。

 多分、この男が人差し指を軽く動かすだけで、私はお腹で直接息を吸えるようになっちゃう。
 正直に答えるしかない。
 直感が、白む頭にそう囁いてくれた。

ξ;゚⊿゚)ξ「……何でも屋です」

(メ± ±)「おう。せやないと困りもんや」

ξ;゚⊿゚)ξ「何か御用ですか……?」

(メ± ±)「ハハハ。何でも屋に話すこと言うたら、ひとつやろ」

(メ± ±)「依頼や。ごっつえぇ条件の依頼、持ってきたったで」


その23へ




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【2008/05/04 19:54】 | 何でも屋
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名無しさん
ここで「依頼」というのが上手いね


蒸発した名無し
これは急展開www


名無しさん
早く続きを・・・!


名無しさん
毎日wktkできるのって幸せだなぁ…


蒸発した名無し
(メ± ±)「はようせい」


はてなようせい、に見えた俺は死んで良い


名無しさん
気になるのう

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 重みが増したように感じる財布を大事に抱えながら、大阪の街を歩いた。
 ここはどのへんなんだろう……まずは現在地を把握しなきゃ。

ξ゚⊿゚)ξ(……それよりも、先に……)

 鞄からピンクの折りたたみ携帯を取り出す。
 開いて、アドレス帳から名前を探した。
 『あの子』の名前だ。

ξ゚⊿゚)ξ(あった)

 少し、発信するのを躊躇った。
 緊張で親指が微かに震えている……なんか、まるで青春時代みたいだなぁ、なんて。
 他人ごとのように思う余裕も、ないのだけれど……。

 こじゃれたレストランの壁に背を預けて、中央のボタンを押した。
 ゆっくり携帯を耳に当てて、コール音を受ける。
 騒々しい街の中でも、はっきりと聞こえる。

 あの子の、声も。

『もしもしですお』

ξ゚⊿゚)ξ「あ……こんばんは」

『こんばんはですお』

 相変わらず、天使の羽がついてるみたいな優しい声。
 疲労に満ちた私の体を、癒してくれる。

ξ゚⊿゚)ξ「突然ゴメンね」

『どうしたんですお?』

ξ゚⊿゚)ξ「あのね……ちょっと今、依頼があって大阪に来てるの」

『大阪? 奇遇ですお、僕も大阪に居ますお』

ξ゚⊿゚)ξ「うん……それでね、今どこにいるのかなー……って」

 うわ、声震えてる……恥ずかしい……。
 年上の先輩相手に喋ってるみたいな気分……相手は年下なのに……。

『えーっと、今は難波に居ますお。ツンさんは、どちらに?』

ξ゚⊿゚)ξ「あ……ちょっと分かんないけど、でもそんなに遠くないかな……」

『依頼はもう終わったんですかお?』

ξ゚⊿゚)ξ「今日のぶんは、だけどね」

『そうなんですかお~』

ξ゚⊿゚)ξ「う、うん……」

 やばっ、会話が続かない。
 見据えてるものは、ただ一つなのに。

 会いたい、って言うだけでいいのに。

『ツンさんはもう晩御飯食べましたお?』

ξ゚⊿゚)ξ「え? まだだけど……」

『僕もなんですお。なに食べようか迷ってますお』

ξ゚⊿゚)ξ「あ……」

 いい流れだ。
 一緒にご飯食べようか、って言える。

 大丈夫、言える。

『ツンさん、良かったら一緒に食べませんかお?』

ξ゚⊿゚)ξ「あっ……」

 言おう、と意を決したときに、先を越されちゃった。
 でも嬉しい。すごく、嬉しい。

 あとは、『うん』って言うだけだ。
 気持ちが随分、楽になった。

 ――――そう、思ったとき。

 後ろ腰に、丸いものが押し当てられる。
 いや、違う。丸くない。長方形。
 すごく、固い。

 そして、冷たい。
 スーツ越しでもはっきりと、鉄の冷たさが伝わってくる。

(メ± ±)「適当に理由つけて、電話切れ」

(メ± ±)「今すぐや」

 顔は、見えない。
 何が押し当てられてるのかも。
 だけど、分かる。

 私――――危険なことに巻き込まれかけてる、ってことだけは。


その22へ




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【2008/05/03 22:17】 | 何でも屋
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名無しさん
山場ktkr


名無しさん
おぉ・・・緊張してきた


名無しさん
ごくり…

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(,,゚Д゚)「いや、実はよく分かんねぇんだ。心当たりが、ありすぎてな」

ξ゚⊿゚)ξ「あ……なるほど」

 聞いても問題はなかったようだけど、結局答えは得られずじまいだった。
 ギコさんが腕時計を一瞥する。ロレックスかなぁ……高そうな時計。

(,,゚Д゚)「ま、気にしなくていいさ。ツンさんには関係ない」

ξ゚⊿゚)ξ「はい」

(,,゚Д゚)「今後の流れについてだけどよ、今日通夜やって、明日に葬儀と告別式だ。
    だから一泊することになるな。こっちに親族とか知り合いとかいるか?」

ξ゚⊿゚)ξ「あ……」

 いることには、いるけど……。
 でも、まだ確認してない……。

ξ゚⊿゚)ξ「えっと……ちょっと分からないです」

(,,゚Д゚)「なんだそりゃ。まぁいいや、こっちでホテル代は出すから」

ξ゚⊿゚)ξ「すみません」

(,,゚Д゚)「いやいや、当然のことだ」

 ギコさんがジャケットに手を突っ込み、黒い長財布を取り出した。
 さっと開くと、中には目の眩むような枚数の一万円札。
 それを乱雑に取り出し、ギコさんは適当な枚数を差し出してきた。

(,,゚Д゚)「ま、20万くらいありゃどこにでも泊まれるだろ」

ξ;゚⊿゚)ξ「そ、そんなにいただけません!」

(,,゚Д゚)「なに言ってんだよ、金額は"依頼者に決めてもらう"んだろ?
    だったらいくら差し出されても受け取るべきじゃないのか?」

ξ;゚⊿゚)ξ「でも、限度が……」

(,,゚Д゚)「俺はこんくらい感謝してるってことさ。いや、ホントはもっとだけどな。
    まぁ、ちゃんとした依頼料は全部終わったあとに払う予定だが……」

ξ;゚⊿゚)ξ「そんな……私、このお金に見合う働きをしていません」

(,,゚Д゚)「何でもいいから受け取ってくれってば。何か旨いもんでも食えばいいだろ。
    金はここに置いとくぞ」

 マネークリップで札束をまとめ、クルマのボンネット上に置いてギコさんはクルリと背を向ける。

(,,゚Д゚)「なんかあったら携帯に連絡するから」

 背中でそう告げて、ギコさんはエレベーターの中に消えた。


その21へ




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【2008/05/02 20:24】 | 何でも屋
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名無しさん
ギコかっこよす


名無しさん
感想が※1と一言一句同じで衝撃をうけた


名無しさん
同じく……ギコさんカッコ良過ぎだろ……


名無しさん
(,,゜Д゜)かっこよすぎだろ…


名無しさん
みんな同じ感想だなw


まあ俺もだけどwww

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ξ゚⊿゚)ξ(お葬式の間、暇だなぁ……)

 参列するわけでもないため、事が終わるまでは完全にフリーになる。
 依頼中とは言え、じっとベンツの中で待っているのは少し苦しい。

ξ゚⊿゚)ξ(何してヒマ潰そうかな……)

 ハンドルをゆっくり動かしながら、考えていた。
 名所巡りとか、名物漁りとか?
 買い物もいいかも……。

 でもそんなに時間あるかなぁ……なんて、考えていたとき。
 ふと、あることを思い出した。

ξ゚⊿゚)ξ(……そういえば……確か……)

 『あの子』は今、大阪に居るんじゃなかったっけ?
 うん、確かそうだ。仕事の関係で大阪に行くって言ってた。

 会いたい、と思った。会おう、と決断した。
 どこのホテルに泊まってるかは知らないけど、電話して聞きだして……。
 多分、それくらいは自由な時間あるはず……。

 一気にテンションが上がって、思わずアクセルを大きく踏み込んだ。
 加速していくのが心地よかった。

 朱に染まった太陽が姿を隠した頃、ようやく大阪に到着した。
 ETCパワーで高速から抜け出し、国道に乗る。
 長時間シートに座り続けた疲労からか、四人とも口数が少なくなっていた。

(,,゚Д゚)「そっち左だ」

 こうやって、ときどきギコさんから指示がある程度だった。

 ナビを使ってもいいんだけど、ギコさんは地理に自信があるみたい。
 時々ナビには騙されるから、私としてもそのほうがいいんだけどね。

 高速から降りて更に20分くらいクルマを走らせた。
 それにしても大阪の人は割込が凄い……一台分ギリギリの車間距離でも入ってくる。
 何度ブレーキを踏んだか分からない。

ξ゚⊿゚)ξ(私のムーブカスタムだったら、もっと危険だったんだろうなー……)

 これでも周りは遠慮しているんだろうと思う。
 なのに、この接近……大阪怖い。

 そんなことを考えていたとき、フロントガラスの中央に葬式場が映った。

(,,゚Д゚)「ありがとよ、ツンさん」

 葬式場にクルマを止めて、荒巻組長を降ろした。
 フサギコさんがそれに追従していったけど、ギコさんだけはわざわざお礼を言いに来てくれたのだ。
 名前を呼んでくれたことと併せて、嬉しさに包まれた。

(,,゚Д゚)「ちゃんとここまで来れて良かった。一安心だな」

ξ゚⊿゚)ξ「帰りも安全運転を心がけます」

(,,゚Д゚)「あぁ。帰りはまぁ、変なやつも追ってこねーだろうし」

ξ゚⊿゚)ξ「……高速で追っかけてきたクラウンは……なんだったんですか?」

 聞かないつもりでいたけれど、何となく口にしてしまった。
 後悔はない。ただ、踏み込みすぎなのだとすれば、謝るしかなさそうだった。


その20へ




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【2008/05/01 23:25】 | 何でも屋
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名無しさん
穏やかに話が進む、と見せかけて動き出しそうな予感


名無しmobile
まさにギコナビw

言わないつもりでいたけれど、何となくコメントにしてしまった(


名無しさん
ギコナビワロタ

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