/ ,' 3「あれは綿谷組という組のやつらでのう。一見、三河組とは何の繋がりもないんじゃ。
ところが、裏で利害が一致しておる。詳しくはまたいずれ、話す機会もあるじゃろう」
ξ;゚⊿゚)ξ「はぁ……」
/ ,' 3「綿谷組は、ワシが死んでも大して影響がない。しかし、三河組の躍進は大いに影響がある。
だから三河組に頼まれて、ワシを狙いに来たんじゃな」
/ ,' 3「さっきツンさんに銃を向けたボケナスは、綿谷組の幹部じゃよ。
あんなやつ殺しても何の旨味もない。だから生かしておいたがのう」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、また荒巻さんを狙ってくる可能性も……」
/ ,' 3「いやいや。ワシらの世界は義理に堅く、また仁義を重んじるんじゃ。
だから、命を取らんかった場合は、何かしらの形で恩を返してくる」
/ ,' 3「ま、確実とは言えんがのう。そういう可能性に賭けてみたんじゃよ。
さっきのあやつは、粗暴じゃったが、頭は悪くなさそうじゃったしの」
さっきまで銃を向け合った間柄なのに……?
素人の私には、俄かに信じがたい話だけど……でも、そういうときもあるのかなぁ……。
もしかしたら、荒巻組長は、山内組の力を示威したかったんじゃないかな?
懐の深さとか、器の大きさとか。山内組を敵に回すことの恐ろしさとか……?
だからあえて引き金を引かなかった……のかも知れない。
なんにせよ、すっきりした。
分からなかったことも、だいたい理解できた。
/ ,' 3「ホントに、すまんかったのう。命の危険に晒すような真似を……」
ξ゚⊿゚)ξ「それは、助けていただいたからいいんですけど……あの事態も予測済みだったんですか?」
/ ,' 3「そうじゃの。実は、最初から見ておったんじゃよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「えっ……」
/ ,' 3「全部含めて、すまんかった。ツンさんを試させてもらったんじゃ」
そ、それはちょっと……。
私が銃に怯えながら、必死で言葉を放ちつづけた姿も全部、見られてたの……?
/ ,' 3「もしあの男が引き金を引くような真似をすれば、即座に頭を吹っ飛ばす予定じゃった。
ギコとフサギコはあぁ見えても腕利きでな。気配を絶って、ずっと物影から狙っておったんじゃよ」
/ ,' 3「だから、ツンさんの安全に関しては心配しとらんかったが……怯えさせてしもうたのは、悪かったと反省しとる」
ξ゚⊿゚)ξ「いえ……」
確かに怖かったけど、まぁ助かったからもういいかな……って気分だった。
甘いのかな……もっと怒るべき? でも、別に腹立たしい気持ちは湧いてこなかった。
むしろ、あのときもし私が、あの男に『協力するフリ』でもしていた場合。
逆に頭を吹っ飛ばされていたのは、私のほうだったのかも……なんて。
そんな鳥肌の立つことを考えちゃったりもした。
/ ,' 3「ツンさんは、"試す"なんて傲慢な気持ちを抱えていた自分が恥ずかしくなるくらい、最後まで筋を通してくれたの」
ξ゚⊿゚)ξ「…………」
/ ,' 3「本当に、ありがとう」
……まだ、ここで終わりじゃない。
帰り道も私がクルマを運転しなきゃいけない。
でも、聞いちゃった。
『ありがとう』を、聞いちゃった。
その言葉は、私の心に、ひとつの区切りをつける。
ξ*゚ー゚)ξ「……こちらこそ」
事実を黙られていたことや、試されていたことも、どうでも良くなっちゃった。
ありがとう。なんて不思議な言葉だろう。
心を優しく浮き上がらせてくれる。
依頼を成し遂げた気持ちが、その心には満ち溢れていた。
その30へ
ところが、裏で利害が一致しておる。詳しくはまたいずれ、話す機会もあるじゃろう」
ξ;゚⊿゚)ξ「はぁ……」
/ ,' 3「綿谷組は、ワシが死んでも大して影響がない。しかし、三河組の躍進は大いに影響がある。
だから三河組に頼まれて、ワシを狙いに来たんじゃな」
/ ,' 3「さっきツンさんに銃を向けたボケナスは、綿谷組の幹部じゃよ。
あんなやつ殺しても何の旨味もない。だから生かしておいたがのう」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、また荒巻さんを狙ってくる可能性も……」
/ ,' 3「いやいや。ワシらの世界は義理に堅く、また仁義を重んじるんじゃ。
だから、命を取らんかった場合は、何かしらの形で恩を返してくる」
/ ,' 3「ま、確実とは言えんがのう。そういう可能性に賭けてみたんじゃよ。
さっきのあやつは、粗暴じゃったが、頭は悪くなさそうじゃったしの」
さっきまで銃を向け合った間柄なのに……?
素人の私には、俄かに信じがたい話だけど……でも、そういうときもあるのかなぁ……。
もしかしたら、荒巻組長は、山内組の力を示威したかったんじゃないかな?
懐の深さとか、器の大きさとか。山内組を敵に回すことの恐ろしさとか……?
だからあえて引き金を引かなかった……のかも知れない。
なんにせよ、すっきりした。
分からなかったことも、だいたい理解できた。
/ ,' 3「ホントに、すまんかったのう。命の危険に晒すような真似を……」
ξ゚⊿゚)ξ「それは、助けていただいたからいいんですけど……あの事態も予測済みだったんですか?」
/ ,' 3「そうじゃの。実は、最初から見ておったんじゃよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「えっ……」
/ ,' 3「全部含めて、すまんかった。ツンさんを試させてもらったんじゃ」
そ、それはちょっと……。
私が銃に怯えながら、必死で言葉を放ちつづけた姿も全部、見られてたの……?
/ ,' 3「もしあの男が引き金を引くような真似をすれば、即座に頭を吹っ飛ばす予定じゃった。
ギコとフサギコはあぁ見えても腕利きでな。気配を絶って、ずっと物影から狙っておったんじゃよ」
/ ,' 3「だから、ツンさんの安全に関しては心配しとらんかったが……怯えさせてしもうたのは、悪かったと反省しとる」
ξ゚⊿゚)ξ「いえ……」
確かに怖かったけど、まぁ助かったからもういいかな……って気分だった。
甘いのかな……もっと怒るべき? でも、別に腹立たしい気持ちは湧いてこなかった。
むしろ、あのときもし私が、あの男に『協力するフリ』でもしていた場合。
逆に頭を吹っ飛ばされていたのは、私のほうだったのかも……なんて。
そんな鳥肌の立つことを考えちゃったりもした。
/ ,' 3「ツンさんは、"試す"なんて傲慢な気持ちを抱えていた自分が恥ずかしくなるくらい、最後まで筋を通してくれたの」
ξ゚⊿゚)ξ「…………」
/ ,' 3「本当に、ありがとう」
……まだ、ここで終わりじゃない。
帰り道も私がクルマを運転しなきゃいけない。
でも、聞いちゃった。
『ありがとう』を、聞いちゃった。
その言葉は、私の心に、ひとつの区切りをつける。
ξ*゚ー゚)ξ「……こちらこそ」
事実を黙られていたことや、試されていたことも、どうでも良くなっちゃった。
ありがとう。なんて不思議な言葉だろう。
心を優しく浮き上がらせてくれる。
依頼を成し遂げた気持ちが、その心には満ち溢れていた。
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ところが、裏で利害が一致しておる。詳しくはまたいずれ、話す機会もあるじゃろう」
ξ;゚⊿゚)ξ「はぁ……」
/ ,' 3「綿谷組は、ワシが死んでも大して影響がない。しかし、三河組の躍進は大いに影響がある。
だから三河組に頼まれて、ワシを狙いに来たんじゃな」
/ ,' 3「さっきツンさんに銃を向けたボケナスは、綿谷組の幹部じゃよ。
あんなやつ殺しても何の旨味もない。だから生かしておいたがのう」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、また荒巻さんを狙ってくる可能性も……」
/ ,' 3「いやいや。ワシらの世界は義理に堅く、また仁義を重んじるんじゃ。
だから、命を取らんかった場合は、何かしらの形で恩を返してくる」
/ ,' 3「ま、確実とは言えんがのう。そういう可能性に賭けてみたんじゃよ。
さっきのあやつは、粗暴じゃったが、頭は悪くなさそうじゃったしの」
さっきまで銃を向け合った間柄なのに……?
素人の私には、俄かに信じがたい話だけど……でも、そういうときもあるのかなぁ……。
もしかしたら、荒巻組長は、山内組の力を示威したかったんじゃないかな?
懐の深さとか、器の大きさとか。山内組を敵に回すことの恐ろしさとか……?
だからあえて引き金を引かなかった……のかも知れない。
なんにせよ、すっきりした。
分からなかったことも、だいたい理解できた。
/ ,' 3「ホントに、すまんかったのう。命の危険に晒すような真似を……」
ξ゚⊿゚)ξ「それは、助けていただいたからいいんですけど……あの事態も予測済みだったんですか?」
/ ,' 3「そうじゃの。実は、最初から見ておったんじゃよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「えっ……」
/ ,' 3「全部含めて、すまんかった。ツンさんを試させてもらったんじゃ」
そ、それはちょっと……。
私が銃に怯えながら、必死で言葉を放ちつづけた姿も全部、見られてたの……?
/ ,' 3「もしあの男が引き金を引くような真似をすれば、即座に頭を吹っ飛ばす予定じゃった。
ギコとフサギコはあぁ見えても腕利きでな。気配を絶って、ずっと物影から狙っておったんじゃよ」
/ ,' 3「だから、ツンさんの安全に関しては心配しとらんかったが……怯えさせてしもうたのは、悪かったと反省しとる」
ξ゚⊿゚)ξ「いえ……」
確かに怖かったけど、まぁ助かったからもういいかな……って気分だった。
甘いのかな……もっと怒るべき? でも、別に腹立たしい気持ちは湧いてこなかった。
むしろ、あのときもし私が、あの男に『協力するフリ』でもしていた場合。
逆に頭を吹っ飛ばされていたのは、私のほうだったのかも……なんて。
そんな鳥肌の立つことを考えちゃったりもした。
/ ,' 3「ツンさんは、"試す"なんて傲慢な気持ちを抱えていた自分が恥ずかしくなるくらい、最後まで筋を通してくれたの」
ξ゚⊿゚)ξ「…………」
/ ,' 3「本当に、ありがとう」
……まだ、ここで終わりじゃない。
帰り道も私がクルマを運転しなきゃいけない。
でも、聞いちゃった。
『ありがとう』を、聞いちゃった。
その言葉は、私の心に、ひとつの区切りをつける。
ξ*゚ー゚)ξ「……こちらこそ」
事実を黙られていたことや、試されていたことも、どうでも良くなっちゃった。
ありがとう。なんて不思議な言葉だろう。
心を優しく浮き上がらせてくれる。
依頼を成し遂げた気持ちが、その心には満ち溢れていた。
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この記事へのコメント
ツン可愛いよツン(*´Д`)
2008/05/11(Sun) 23:20 | URL | 名無しさん #-[ 編集]
ツンはお人好しだなぁ
2008/05/12(Mon) 09:49 | URL | 名無しさん #-[ 編集]
>詳しくはまたいずれ、話す機会もあるじゃろう
仕事はまだ長いのか……ツン乙
仕事はまだ長いのか……ツン乙
2008/05/12(Mon) 18:04 | URL | VIPPERな名無しさん #-[ 編集]
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